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2025/01/30
果樹40種類 おいしさを追求【ネットワーク東海1月4週号】
果樹40種類 おいしさを追求/前川果樹園・津市
津市の前川果樹園は、2㌶でかんきつ類やキウイフルーツ、柿をはじめ果樹約40種類の栽培に取り組んでいる。1932年に創業。園主が変わるごとに品種を取り入れ続け、現在は4代目園主の前川温(まえがわあつし)さん(47)が経営のかじを取る。
温さんは東京農業大学を卒業後、家の手伝いをしながら農業機械販売会社に勤め、2021年に園主に就任した。「農家歴では、まだまだ新人」と笑う。農場では会社員時代に培った技術開発の知識を生かし、人工知能(AI)で自動化した灌水(かんすい)装置を導入するなど新たな取り組みを続ける。
21年、キウイとサルナシ、スダチ、ライム、シークワーサー、カボス、レモンの緑の果実7種類を「美津(みつ)みどり」で商標登録。「美し国」の「美」と「津市」の「津」から取って名付けた。3代目園主で父の哲男さんと母のやそ美さんが考案。ブランド化を実現した。地元津市の活性化のきっかけになれば良いとの思いも込められている。
前川果樹園が目指すのは、驚くほどおいしい果実作りだ。木の間隔を十分に取って日当たりを良くし、最もおいしい適期に収穫できるよう管理を徹底。味の濃い良質な果実に育ってくれるという。ほとんどの作物が化学肥料・農薬の使用を最小限に抑制。最近、導入したブドウ「シャインマスカット」以外の果樹で県独自制度の「みえの安心食材」認証を取得している。化学合成農薬・肥料の3割削減などが土壌栽培基準の基準だ。
品質の良さが認められ、志摩市にある志摩観光ホテルでは前川果樹園の果樹を取り扱う。19年から扱われており、ホテルが開く地方食材の魅力を伝えるイベント「伊勢志摩ガストロノミーランチ賞味会」で、メニューの全品に使用するコース料理が展開された。温さんは「おいしさを届けたいと努力することで、口コミが広がり、リピーターの方も増える。結果は自然と付いてくる」とやりがいを話す。
温さんは東京農業大学を卒業後、家の手伝いをしながら農業機械販売会社に勤め、2021年に園主に就任した。「農家歴では、まだまだ新人」と笑う。農場では会社員時代に培った技術開発の知識を生かし、人工知能(AI)で自動化した灌水(かんすい)装置を導入するなど新たな取り組みを続ける。
21年、キウイとサルナシ、スダチ、ライム、シークワーサー、カボス、レモンの緑の果実7種類を「美津(みつ)みどり」で商標登録。「美し国」の「美」と「津市」の「津」から取って名付けた。3代目園主で父の哲男さんと母のやそ美さんが考案。ブランド化を実現した。地元津市の活性化のきっかけになれば良いとの思いも込められている。
前川果樹園が目指すのは、驚くほどおいしい果実作りだ。木の間隔を十分に取って日当たりを良くし、最もおいしい適期に収穫できるよう管理を徹底。味の濃い良質な果実に育ってくれるという。ほとんどの作物が化学肥料・農薬の使用を最小限に抑制。最近、導入したブドウ「シャインマスカット」以外の果樹で県独自制度の「みえの安心食材」認証を取得している。化学合成農薬・肥料の3割削減などが土壌栽培基準の基準だ。
品質の良さが認められ、志摩市にある志摩観光ホテルでは前川果樹園の果樹を取り扱う。19年から扱われており、ホテルが開く地方食材の魅力を伝えるイベント「伊勢志摩ガストロノミーランチ賞味会」で、メニューの全品に使用するコース料理が展開された。温さんは「おいしさを届けたいと努力することで、口コミが広がり、リピーターの方も増える。結果は自然と付いてくる」とやりがいを話す。
◎社会福祉や食育の活動も
味を追求する一方、社会福祉や食育の活動にも力を注ぐ。県外からも多くの参加者が訪れる果物狩りでは、車椅子が通りやすいよう園内を整備。デイサービスなどの団体を多く受け入れている。「参加者の方々は、みんな喜んで帰ってくれる」とほほ笑む。さらに、子供たちの夏休みの自由研究にも協力。キウイやキャベツの生育観察や収穫を受け入れている。
今後の目標として、さらなる食品ロス削減を掲げる。「捨ててしまうような傷あり果実でも、食べられる部分がある。スムージーなどに加工して販売したい。昨年は高温やカメムシの吸汁による減収が大きかったが、収入保険に助けられた」と温さん。「もっと販売してほしい」という消費者の声を受けて収量増加を目指し、規模を拡大していく予定だ。
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今後の目標として、さらなる食品ロス削減を掲げる。「捨ててしまうような傷あり果実でも、食べられる部分がある。スムージーなどに加工して販売したい。昨年は高温やカメムシの吸汁による減収が大きかったが、収入保険に助けられた」と温さん。「もっと販売してほしい」という消費者の声を受けて収量増加を目指し、規模を拡大していく予定だ。