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2023/09/07
新技術取り入れ 収入保険加入も/消費者を大切にする姿勢受け継ぐ【ネットワーク東海8月4週号 準トップ】
「〝お客さま一人一人を大切に〟という姿勢を、代々の園主からしっかりと受け継ぎながらも、新しい技術を取り入れ、日々ナシ作りをしている」と話すのは、四日市市下海老町で「やまはぎ梨園」を経営する萩寿典さん(46)。妻の加奈子さん(46)と共に「秀玉」「豊水」「幸水」「あきづき」などナシ20品種以上を4㌶で栽培している。さらに、特許製法で作る無添加の〝セミドライフルーツ〟や、取れたてのナシを直売する。
やまはぎ梨園は60年ほど前に初代が「長十郎」を植えたことが始まり。2代目が直売に力を入れ、23年前に寿典さんが3代目となった。「いっぱい遊んでいっぱい働け」という先代の言葉通り、夫婦二人三脚で力を合わせ、当初の2倍に規模を拡大。農作業の合間を縫って4人の子供と旅行するなど、家族との時間も大切に過ごしてきたという。
養護学校の児童に遊びに来てもらい、園地を楽しんでもらうイベントを先代から続けている。最近では、近くの小学校の校外学習として摘果作業の体験なども始めた。
農業への関心を高めてもらおうと毎年開く予定だという。子供たちの笑顔に活力をもらいながら、地域貢献に努めている。これらの様子は交流サイト(SNS)で随時見ることができ、地元四日市の社会科の教科書にも、仕分け作業・出荷準備をする寿典さんが掲載されている。
現状を維持したいという萩さん夫妻にとって一番の心配は、自分たちの力ではどうにもならないゲリラ豪雨などの自然災害だという。「収入保険に入ってからはすごく安心。補償があるのは、やはり大きいですね」と加奈子さんは強調する。
寿典さんは「今後も、たくさんのお客さまに安心して食べていただけるナシを提供し続け『おいしい』と笑顔になってもらえる農園を〝継続〟していきたい」と意気込む。